「ダクト」は大きく分けて、空調・排気・排煙の用途に使われる鉄板で出来た
風導(ふうどう)である。厚さ0.5mmから1.2mm程度の亜鉛メッキ
鉄板を切断・曲げ加工して、矩形(四角形)の箱状のものを作り、建築物の
天井内などに設置し、風を流すものである。
ダクトの仕様(国土交通省仕様より抜粋)
空調ダクト
スーパー、テナントビル、病院、コンサートホールなどの、大規模建築物の空気調和に
空調機械室から、各部屋までの通り道を確保する。冷房に使うものは、結露防止のため
断熱材を巻くことが多い。
エレベーター機械室、厨房などの汚れた空気を外部へ出すための通り道。
中間や端っこに送風機を付けて外部へ向けて排気する。その分どこかから空気が
入ってこないと排気はできない。厨房排気の場合油漏れ対策が必要。
排煙ダクト
火災発生時に限り使われる通り道。地下街、デパートなどの火災警報機などと
連動して排煙用の送風機が動き、火災現場の「煙」を外部へ放出し、
避難路を確保し人命救助に寄与するもの。なお、煙の拡散を防止する
「シャッター」や火事そのものを消す「スプリンクラー」と同時に作動
してこそ値打ちがある。停電時にも動作するよう
排煙送風機は自家発電装置がついているのが普通。